ウォーリック大学
2010年03月16日
1 名前: 羽根ペン(大阪府) 投稿日:2010/03/15(月) 21:20:40.68 ID:mbaPcUHu BE:354022823-PLT(12334) ポイント特典
超高密度の2つの星が、手を取り合うように1周わずか5.4分で公転していることがわかった。確認されている連星系の中では最速の周回スピードだ。軌道計算の結果、このペアは秒速500キロで移動していることになる。「かに座HM(RX J0806.3+1527、J0806)」と名付けられており、互いの距離も連星系の中で最も近い。
どちらも白色矮星(はくしょくわいせい)で、太陽と同程度の恒星の成れの果ての姿である。白熱する高密度の天体で、互いの距離は地球の直径の8倍程度(およそ8〜9万キロ)しかない。両者ともごく狭い空間に収まっているため、間を高熱のガスが流れ、大量のエネルギーがやり取りされている。
研究チームの一員でイギリスにあるウォーリック大学のダニー・スティーグス(Danny Steeghs)氏は、「白色矮星ペアの存在は非常に稀だが、これは最も極端な例だ」と話す。研究チームを率いたハーバード・スミソニアン天体物理学センターのジィズ・ローロフス(Gijs Roelofs)氏は1999年に、かに座HMからの周期的なX線放射を発見したチームの一員でもある。当時の観測データにより、5.4分で1周する天体だとわかったが、2つの恒星が周回しているのか、あるいは1つが超高速で自転しているのか判然としなかった。
ローロフス氏の研究チームは、白色矮星のペアが超高速で周回していると考え、ハワイのW・M・ケック天文台にある大口径の地上光学望遠鏡を利用することにした。世界で2番目に大きい目で、連星系の明るさに生じる“ゆらぎ”を観測するためである。
「ゆらぎの振幅から、星の軌道周期と質量を計算できる」と前出のスティーグス氏は話す。さらに、かに座HMからの光放射はそれぞれ反対の方向に移動しており、そのデータから周回する2つの天体、つまり連星と証明された。
スティーグス氏は、「まったく記録破りの周回スピードで、これ以上速く、また少しでも互いに近づいたら、ペアは合体して超新星Ia型という大爆発を引き起こすことになる」と話す。「白色矮星の連星系の場合、理論的に1周3分が限界値だろう」。
今回の研究成果は「The Astrophysical Journal Letters」誌の2010年3月10日号に掲載されている。
http://www.nationalgeographic.co.jp/news/news_article.php?file_id=20100315001&expand続きを読む
超高密度の2つの星が、手を取り合うように1周わずか5.4分で公転していることがわかった。確認されている連星系の中では最速の周回スピードだ。軌道計算の結果、このペアは秒速500キロで移動していることになる。「かに座HM(RX J0806.3+1527、J0806)」と名付けられており、互いの距離も連星系の中で最も近い。
どちらも白色矮星(はくしょくわいせい)で、太陽と同程度の恒星の成れの果ての姿である。白熱する高密度の天体で、互いの距離は地球の直径の8倍程度(およそ8〜9万キロ)しかない。両者ともごく狭い空間に収まっているため、間を高熱のガスが流れ、大量のエネルギーがやり取りされている。
研究チームの一員でイギリスにあるウォーリック大学のダニー・スティーグス(Danny Steeghs)氏は、「白色矮星ペアの存在は非常に稀だが、これは最も極端な例だ」と話す。研究チームを率いたハーバード・スミソニアン天体物理学センターのジィズ・ローロフス(Gijs Roelofs)氏は1999年に、かに座HMからの周期的なX線放射を発見したチームの一員でもある。当時の観測データにより、5.4分で1周する天体だとわかったが、2つの恒星が周回しているのか、あるいは1つが超高速で自転しているのか判然としなかった。
ローロフス氏の研究チームは、白色矮星のペアが超高速で周回していると考え、ハワイのW・M・ケック天文台にある大口径の地上光学望遠鏡を利用することにした。世界で2番目に大きい目で、連星系の明るさに生じる“ゆらぎ”を観測するためである。
「ゆらぎの振幅から、星の軌道周期と質量を計算できる」と前出のスティーグス氏は話す。さらに、かに座HMからの光放射はそれぞれ反対の方向に移動しており、そのデータから周回する2つの天体、つまり連星と証明された。
スティーグス氏は、「まったく記録破りの周回スピードで、これ以上速く、また少しでも互いに近づいたら、ペアは合体して超新星Ia型という大爆発を引き起こすことになる」と話す。「白色矮星の連星系の場合、理論的に1周3分が限界値だろう」。
今回の研究成果は「The Astrophysical Journal Letters」誌の2010年3月10日号に掲載されている。
http://www.nationalgeographic.co.jp/news/news_article.php?file_id=20100315001&expand続きを読む
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